鎌倉「円応寺」|迫力満点の閻魔王と十王像が見れる歴史的名刹

円応寺山門 鎌倉

鎌倉駅から小町通りを抜けて、北鎌倉にある「円応寺」に行ってきました。

円応寺は、瑞泉寺や鶴岡八幡宮、高徳院(鎌倉大仏)と同じくミシュラングリーンガイドで星を獲得しています。

その割にはお客さんが全然いなかったので、もしかしたら穴場なのかもしれません。

 

宗教にはあまり関心がありませんが、仏像や建築物を見るのが好きで寺院によく行きます。

本尊の閻魔像は見学を是非おすすめしたいほど迫力があります。

十王像も間近で見ることができます。

 

ちなみに閻魔像に合掌して、パンフレットに書いてある懺悔文を三回唱えると、罪が許されるといわれています。

円応寺を訪れた際は、是非唱えてみてください。

円応寺の歴史

円応寺は、山号寺号を新居山(あらいざん)円応寺という臨済宗建長寺派の寺院です。

円応寺が建立されたのは、建長二年(1250)といわれています。

開基は、建長寺の開山蘭渓道隆の弟子の智覚禅師です。

本尊は閻魔王で、閻魔像の左右には十王像が安置されています。

 

●十王

閻魔(えんま)、秦広(しんこう)、初江(しょこう)、宗帝(そうてい)、五官(ごかん)、変成(へんじょう)、泰山(たいざん)、平等(びょうどう)、都市(とし)、五道転輪(ごどうてんりん)

 

死んだ後、善人は極楽、悪人は地獄に行き、善人でも悪人でもない人は、冥府で7日ごとに十王の裁きを受けていき先が決まるという思想を十王思想といいます。

 

閻魔(えんま)大王とは、インド最古の神話「リグ・ベーダ―」における「ヤマ」のことです。「ヤマ」は人間として最初に生まれ、死後には楽園の主となりました。

インドの「ヤマ」が仏教とともに中国に伝わり、「エンマ」となり、道教の影響により閻魔大王を中心とした「十王思想」となりました。

十王思想は、室町時代に「十三仏信仰」となり、日本仏教独自の宗派を越えた葬儀・法要の元となっています。円応寺の「十王」は鎌倉時代に中国から伝わった「十王思想」を彫像したものです。本尊の「木造閻魔王坐像」は運慶(うんけい)の作と伝わり国指定重要文化財です。

円応寺案内

 

円応寺案内

入口の横にある看板です。写真は閻魔大王の像です。

拝観料は300円です。拝観料を支払うとパンフレットがもらえます。

 

円応寺へのアクセス

円応寺所在地 神奈川県鎌倉市山ノ内1543
交通 JR横須賀線「北鎌倉」駅から徒歩15分

 

駐車場はありませんが、少し歩けば有料の駐車場があります。

 

 

鎌倉駅から小町通りを抜けて円応寺へ

円応寺の最寄り駅は北鎌倉駅ですが、今回は鎌倉駅から行きました。

最初は北鎌倉駅から円応寺に行こうと予定してましたが、せっかく鎌倉に来たので久しぶりに小町通りを歩こうと思ったからです。

9時前だったので小町通り沿いの店が開店前だったのですが、人通りが少ないと鎌倉駅から歩いても20分~25分で行けます。

 

鎌倉駅の改札出口

鎌倉駅のロータリーです。古都なので大きなビルはありません。

 

鎌倉駅外観

古都らしい見た目の鎌倉駅です。円応寺の拝観開始時間に合わせて鎌倉駅には午前8時40分頃に到着しました。

 

小町通り入口

9時前なので小町通りも店が開いてないところが多く、通りを歩く人も疎らです。車だと西口側から東口側に行くだけで時間がかかります。

 

小町通りの店舗は午前10時から営業開始するところが多いようです。

小町通り

店舗が開いてないので歩く人もほとんどいません。

鎌倉周辺では埋蔵物文化財調査をしているのをよく見かけますが、この日も途中で見かけました。

 

途中にあった聖ミカエル教会聖堂という建築物です。

聖ミカエル教会聖堂

この聖堂は昭和8年に建てられ、当時の姿をとどめています。

貴重な建築物として鎌倉市の景観重要建築物等(第11号 平成7年1月1日指定)に指定されています。

 

鶴岡八幡宮前

小町通りを抜けると鶴岡八幡宮の近くに出ます。

この近辺にも駐車場があります。この辺りは鶴岡八幡宮がすぐなので、1時間600円、それ以降30分ごとに300円くらいの駐車料金がかかります。

 

円応寺に向かって歩いている途中にあった看板です。現在の雪ノ下二丁目辺りは、鶯ヶ谷(うぐいすがやつ)と呼ばれていたそうです。鎌倉は地名に谷が付くことが多いです。

 

二十五坊旧蹟

この辺りには頼朝の時代から江戸時代まで二十五の坊があったそうです。

 

円応寺に到着

巨福呂坂洞門(トンネル)を越えると円応寺があります。

鎌倉駅から小町通りまでは平たんですが、小町通を抜けた先から上り坂になるので、25分くらいかかって到着しました。

鎌倉街道

左が円応寺入口の階段です。このまま進むと右手に建長寺があります。

 

円応寺入口

円応寺の入口の階段と山門です。のぼりには南無地蔵菩薩とあります。

 

境内はそれほど広くはありません

円応寺境内

円応寺境内

 

円応寺鐘楼

円応寺の鐘楼です。

 

円応寺本堂

円応寺の本堂です。ここに閻魔王と十王の像が解説と一緒に安置されてます。

 

パンフレットに書いてある懺悔文を閻魔王の前で合掌して三回唱えると罪が許されるそうです。

我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)

皆由無始貪瞋痴(かいゆうむしとんじんち)

従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)

一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)

 

円応寺さくら

一通り見学した後、再び来た道を引き返して帰ります。

 

おわりに

一通り円応寺を見学した後、小町通りに戻った時には10時を過ぎてたので、お店の多くが開いてました。

行きは早足で通り過ぎたので、帰りはゆっくりと小町通りを散策しながら歩きました。

 

小町通り

お店が開店しだして、人も増えました。この商店街は昼過ぎにはたくさんの観光客で賑わいます。

 

小町通

戻る途中でしらす丼を食べて帰りました。

 

・円応寺は閻魔大王を祀っており、本堂で迫力ある閻魔像、十王像が見れます。

・閻魔像は運慶の作と伝わっています。

・閻魔像に向かって懺悔すると、罪が許されるといわれています。

・小町通りは、10時前は開いている店が少なかったです。

・円応寺はミシュランガイドで一つ星を獲得してます。

  • 新居山円応寺
  • 建立は建長二年(1250)
  • 開基は蘭渓道隆の弟子の智覚禅師

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