横須賀市田浦にある「伏見白赤稲荷社(ふしみはくせきいなりしゃ)」に行ってきました。
田浦の山中にひっそりと佇む朱の鳥居が織りなす幻想的な光景……そんな光景を見れる神社があると聞いたからです。
伏見白赤稲荷社は、京都の伏見稲荷大社の御分霊を祀った神社であり、鳥居のトンネルの参道が人気を集めています。
インターネットで伏見白赤稲荷社について検索してみると「秘境」「ジブリ」「魔境の世界」といった文言が出てきます。
今回は、そんな伏見白赤稲荷社を紹介します。
伏見白赤稲荷社の基本情報
伏見白赤稲荷社は、横須賀市の田浦大作町の奥にあります。
田浦は、梅林や廃線で知られている町です。
戦前は日本海軍と深い関係がある町でしたが、現在は駅前にコンビニすらなく、横須賀の秘境みたいな扱いです。
田浦大作町も駅から遠く、さらに山の奥なので、確かに秘境感を味わえます。
境内には、梅、桃、つつじ、さつき、あじさいが植えられています。
昭和41年に京都の伏見稲荷大社の勧請を受け、それ以来、地元の人に信仰されています。
境内に並ぶ鳥居の数は50本を超えます。
田浦大作町善応(ゼンノ)の山頂に京都の総本宮伏見稲荷大社の御分霊を奉持して磐座(イワクラ)の地として奉鎭された。境内は杉林中で朱(シュウ)の鳥居が五〇本以上が建ち並び三浦半島でも珍しい景観です。また春に山吹・アジサイ・フシ等が咲きます。当方は四代にわたり総本宮伏見稲荷大社に信仰を継続しており公認になっています。三浦半島の中で私共だけです。
(神奈川県ホームページ)
- 創建:昭和41年
- 祭神:稲荷大神
- 御利益:商売繁盛
アクセス
所在地 | 横須賀市田浦大作町 |
交通 | JR「田浦駅駅」から徒歩20分 |
駐車場:参拝者専用駐車場あり
途中の道路が狭いので、あまり大きな車じゃない方がいいかもしれません。
JR田浦駅から歩いてくると、ホタルの里の看板があります。
県内でも横須賀市は人口の流出が加速しているといわれますが、特に谷戸や山の上の集落で廃墟化が進んでいます。田浦周辺もバブルがはじけてからは廃墟化していると先日ニュースになってました。
ホタルの里の看板の前の道を進むと、伏見白赤稲荷社と書いてある石があります。
そこから周囲を見回すと、山の入口に鳥居が建ってます。この鳥居が登り口の目印になります。
登り口から上まで
登り口から社までは歩いて10分から15分くらいかかります。
訪れる際は灯がないので、暗くなる前に戻ってこれるように気をつけた方がよいでしょう。
途中の道では、クモの巣に悩まされたので、あまり訪れる人は少ないのかもしれません。ちなみに自分が訪れた時は他に人はおらず、すれ違う人もいませんでした。
道はこんな感じで整備されてますが、イノシシに注意という看板がありました。
クモの巣を払いのけながら登ると、途中に畑がありました。
こんな場所でおじいさん・おばあさんが畑を耕してるのに少々驚きましたが、50本以上の鳥居があるのはもう少し先です。
自然と鳥居が織りなす神秘的な参道
谷戸と山道を15分ほど進むと、朱の鳥居が出現します。ネット上ではジブリの世界や神秘的な世界と表現されてます。
こんな不便な場所の山の奥にこんな光景が待っているとは驚きです。ただ、先日の台風の影響で木が倒れていたり、壊れた鳥居も散見されます。
倒れた木と鳥居に気をつけながら進んで行くと、山頂の社が見えてきました。
朽ちた鳥居と新しい鳥居が共存する風景も魅力です。鳥居には寄進した人の名がありますが、横須賀以外からの寄進も多いようです。
伏見白赤稲荷社の本殿
鳥居のトンネルを抜けた先に本殿が鎮座し、左右にはキツネの像があります。
山頂からは東京湾や横須賀の街を一望できます。
横須賀の田浦であること、山の奥であることから、秘境感満載の神社ですが、SNS映えすること間違いなしです。
周辺の自然・見どころ
・春~初夏:山吹・つつじ・あじさいなどが彩を添え、鳥居とのコントラストが美しい
・谷戸の川は、ゲンジボタルの名所として知られ、初夏の夜にはホタル観賞も
・ハイキングコースとつながっており、三浦半島を横断できる
・隣の田浦梅の里は三浦半島一の梅の名所
まとめ
伏見白赤稲荷社の魅力
- 鳥居のトンネル体験:赤い鳥居のトンネルが織りなす幻想空間
- 信仰と自然の調和:伏見稲荷の御分霊の神聖さを自分の足で感じる場所
- 眺望とハイキング:登山気分と眺望が味わえる
- 季節ごとの自然:花や虫、山の風景で楽しめる(夏はへびに注意)
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