鎌倉で海と電車の風景といえば、まず有名なのが「鎌倉高校前」の踏切かもしれません。
踏切の向こうに広がる海、すぐ横を走り抜ける江ノ電……その光景は、今や日本を代表する風景のひとつになりました。
けれど、少しだけ歩いてみると、同じ海沿いでも空気の違う場所が現れます。
観光地の喧騒が薄れ、車や自転車が行き交う日常のすぐ横を、江ノ電が変わらないリズムで走っていきます。
そこには、有名スポットでは切り取れない「江ノ電らしさ」があります。
この記事では、鎌倉高校前だけに立ち止まらず、海沿いを走る江ノ電の踏切風景を、写真とともに辿っていきます。
そこには派手さはないけれど、歩いてこそ見えてくる、静かな魅力があります。
なぜ「鎌倉高校前」だけが有名になったのか
江ノ電は、稲村ヶ崎駅付近から海沿いに出て、腰越駅までの区間を海に沿って走りますが、途中には踏み切りが何か所かあります。
その中でも特に知られているのが鎌倉高校前駅の踏切です。
鎌倉高校前駅の踏切が特に有名になった背景には、複数のアニメで取り上げられたことに加え、SNSでの拡散、外国人観光客の影響があります。
海・踏切・電車という構図が重なり、江ノ電を象徴する光景として広く知られるようになりました。

(鎌倉高校前駅手前の踏切)
少し歩くと、江ノ電の景色は変わる
由比ヶ浜から江ノ島までの区間は海沿いを走るので県内だけでなく、県外からも多くの人が訪れます。
電車に乗っていても海は見えますが、このエリアの魅力は歩いてこそ実感できます。
稲村ヶ崎から江ノ島方面へ進むと、視界一杯に広がる海の景色が続きます。
車の窓からの眺めも素晴らしいですが、実際に歩いて見れば、波の音や潮の香り、肌にあたる風まで含めて、江ノ島の空気を感じ取ることができます。

踏切の向こうに、生活と海がある
海沿いの踏切に立つと、人々の生活があることに気づきます。
線路や踏切の先にある住宅、通学や買い物に向かう人たちが踏切を渡っていきます。
やがて電車が目の前を通り過ぎ、視界が開けた先には、変わらず海が広がっています。
江ノ電と住宅地の距離は、暮らしのすぐ隣にあることを実感できます。
この距離感こそが、江ノ電が特別な観光列車ではなく、今も地域に根差した路線であることを教えてくれます。

海沿いを走る江ノ電の踏切風景


(鎌倉高校前駅)

(江ノ電)

(七里ヶ浜高校付近)
電車が来るまでの「間」がいちばん江ノ電らしい
踏切で電車を待つ時間にも鎌倉らしさがあります。
まず耳に入ってくるのは、遠くらから近づいてくる音です。
波の音や自動車の走行音に混じって、江ノ電の気配が近づいてきます。
やがて遮断機が下り、周囲の動きがほんの十数秒、電車が過ぎ去る間だけ止まります。
遮断機が上がると、また日常が戻り、海と道路と暮らしの音が重なり合います。

(江ノ島と江ノ電)
撮影・散策で気をつけたいこと

(鎌倉高校前駅の踏切)
海沿いを走る江ノ電の踏切は、写真映えする場所がたくさんある一方で、地元民の日常の通行路でもあります。
撮影や散策を楽しむ際は、いくつか意識しておきたい点があります。
まず、踏切内や線路内に立ち入らないことです。江ノ電の区間には、電車の接近に気づきにくい場所も少なくありません。
また、写真を撮るために車道に飛び出したり、歩くのも危険です。先日もサイクリングで鎌倉高校前を通りましたが、急に中国人が車道に飛び出して追突事故が起きました。
次に、歩行者や車の通行を妨げないことです。踏切やその周辺は、地元の人にとって毎日使うインフラです。
立ち止まる場合は、周囲の流れを優先することが大切です。
写真については、無理に近づかなくても、線路や道路との距離感が江ノ電らしさなので、その空気感を残すつもりで撮るのがおすすめです。
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踏切内・線路内に立ち入らない
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通行の妨げにならない
鎌倉高校前だけじゃない、江ノ電の楽しみ方

鎌倉高校前の踏切はアニメやドラマの影響で有名な撮影スポットになりました。
しかし、江ノ電の魅力は他にもあります。
少し歩いてみると、海と線路、暮らしと自然が重なり合う風景に出会えます。
電車に乗っているだけでは見逃してしまう海の景色や音、鎌倉の空気こそが、江ノ電をより深く楽しませてくれるのかもしれません。
まとめ
鎌倉高校前の踏切は、江ノ電を象徴する風景として、多くの人に知られています。
しかし、その先を少し歩くだけで、観光地のイメージとは違う、もうひとつの江ノ電の姿が見えてきます。
海と線路、道路と暮らしが自然に重なり合う海沿いの踏切は、特別に切り取られた風景ではなく、日常の延長線上にあります。
電車を待つ時間や、遮断機が下りる一瞬の静けさも含めて、その「間」こそが江ノ電らしさなのかもしれません。
有名な場所に立ち止まるだけでなく、歩いて、感じて、確かめる……そんな楽しみ方をすると、江ノ電の風景は、少し違って見えてくるはずです。

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