四季折々の風景が楽しめる癒やしの庭園|横浜・馬場花木園の魅力とは?

横浜

休日を利用して「馬場花木園(ばばかぼくえん)」に行きました。

横浜市鶴見区にある馬場花木園は、静かで落ち着いた雰囲気が魅力の和風の庭園です。2019年に開園した比較的新しい公園で、観光地としては派手さはないものの、地元の人たちに愛される憩いの場です。

少々アクセスが悪いですが、四季折々の草花と和の風情を楽しめる隠れた名所です。

馬場花木園とは?

馬場花木園は、もともと古くからの民家があった場所を市が買い取って整備した和風の公園で、日本庭園と散策路、池や古民家が融合したつくりになっています。

園内は無料で開放されており、散策や季節の花を楽しみに訪れる人が多く、春には桜、初夏には花菖蒲やアジサイ、秋には紅葉が美しく色づきます。

 

馬場花木園案内

『当屋敷地は丘陵に挟まれた谷戸で、旧藤本家住宅主屋は、その北東の丘陵を背に南面して建ち、かつては主屋南西に谷戸田が広がっていました。

主屋裏の丘陵は竹林やケヤキ等の樹林が育成し、丘陵から沸いた湧水(ハケ水)が主屋前を南西へ横断するせせらぎとなり、池へ流れ落ちます。この土地は湧水が豊富で、かつては水屋敷とも呼ばれました。

丘陵と谷戸が織りなす起伏のある地形と、湧水が注ぐ池(かつての谷戸田)、茅葺主屋と附属屋(東屋)は、往時の谷戸田の原風景を彷彿とさせ、今に伝える貴重な歴史的景観です。』

 

昭和32年頃の馬場花木園

『手前には谷戸田、左手屋側には畑が広がる。谷戸田の向こうには、主屋、牛小屋、東屋が並ぶ。東屋は建物の向きが現在とは90度違っている。』

 

平成2年頃の馬場花木園

『谷戸田の一部が、菖蒲池として整備されている。中央に映るのは東屋で、建物の向きは現在の向きに変わっている。主屋は樹木が茂っているため見えない。』

 

令和元年の馬場花木園

『改修工事を終えた主屋と東屋。茅葺屋根の建物と、後ろに控える丘陵地など、かつての姿を彷彿とさせる景観が残る。』

 

休憩所には昭和30年頃の馬場花木園周辺の写真が飾ってあります。

「奥の四阿(あずまや)付近より昭和30年代前半頃撮影した現在の花木園周辺 藤本達雄様贈呈」

 

馬場花木園の見どころ

(馬場花木園案内図)

 

古民家と日本庭園の趣

園内には移築された古民家(旧藤本家)があり、まるでタイムスリップしたかのような風景です。主屋は見学もでき、当時の日本人の生活ぶりを垣間見ることができます。

(旧藤本家主屋)

 

(旧藤本家東屋)

 

『旧藤本家住宅の主屋は、江戸末期から明治初期に、現在の港北区篠原に建てられた茅葺屋根の民家(農家)を、旧馬場村の澤野家が購入し、この地に移築したものです。棟木の墨書から、大正2年(1913)に移築(上棟)されたことがわかっています。現在の間取りは右土間、整形四つ間ですが、痕跡等から元々は広間型と推定されます。土間境中央に大黒柱が建ち、土間境、部屋境は差鴨居を多用しています。建物の建ちは高く、小屋組みは上屋と一の下屋からなり、南正面から西面は化粧垂木天井として茅を葺き下ろしています。

規模、間取りなど、それぞれの場所、時代で改変がなされ、当初の姿を明らかにすることは困難ですが、建築以後、茅葺屋根の民家としての姿を維持しながら、各所有者、時代、周辺環境とともにその歴史的、文化的価値を積層してきた貴重な遺構と言えます。

茅葺屋根の東屋は、納屋を茶室として改修したもので、主屋と一体となって、農家の屋敷を形成してきた附属屋の遺構として評価されています。

これらの価値が評価され、旧藤本家住宅主屋及び東屋は、平成28年11月15日に景観条例に基づき「特定景観形成歴史的建造物」に指定されました。』

 

 

池の周りの花を眺めたり、東屋から庭園の風景を楽しめます。

(ハスとアヤメ)

 

(ハスとあずまや)

 

四季の花が楽しめる園路

馬場花木園では、四季折々の花が楽しめます。

春:梅、サクラ、ツツジ、すみれ、ツバキ

初夏:花菖蒲、あじさい

秋:彼岸花、紅葉、サザンカ、ハギ

冬:ロウバイなど、冬ならではの静けさが魅力

 

訪れたのが5月だったので、その時の花をいくつか紹介します。

(ノムラカエデ)

 

(タムケヤマ)

花菖蒲を目的に行きましたが、見頃はもう少し先のようです。

(花菖蒲)

 

2㎝ほどの赤ちゃんみたいなアジサイも見れました。

(あじさい)

 

(竹林)

 

野草エリアもあります。

(エビネ・イカリソウ・ユキノシタなど)

 

アクセス・基本情報

所在地 横浜市鶴見区馬場2-20-1
開園時間 午前9時から午後5時まで(7・8月は午後6時まで)
休園日 毎月第三火曜日および年末年始
交通 JR「鶴見駅」または「菊名駅」からバス、「東高校入口」バス停から徒歩

駐車場なし

 

茶室もあります。茶室はは2カ月前から予約できます(有料)。

 

まとめ

・馬場花木園は池がある和風の風致公園

・竹林、野草、紅葉、菖蒲など四季折々の花が楽しめる

・歴史的・文化的価値のある古屋(旧藤本住宅)を見学できる

 

馬場花木園は、それほど広くないものの、日常の中で静かに自然と向き合える貴重な場所です。カメラ片手にふらりと訪れたり、夫婦・親子でのんびり過ごすのにぴったりです。

横浜の知られざる名所として、是非一度足を運んでみてください。

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